「良いもの探訪記」 Vol.2静岡県島田市 緑茶
前書き
「良いもの探訪記」は、日本医食同源研究所が気になる良いものに会いに行くコーナーです。なぜこの地域にこの食材があるのか、地域にどのような根付き方をしているのか、どのように良いものなのかをご紹介していきます。
カネス製茶
「良いもの探訪記」第二回目の訪問地は静岡県島田市。静岡県は言わずと知れた日本有数のお茶の生産地。島田市はその中でも一・二を争うほどの生産量を誇る地域です。実際に訪ねてみると、あちこちに茶畑があり、お茶の国・静岡、お茶のまち・島田に来たという実感をもちました。
「静岡県のほぼ中央を流れる大井川周辺は、日本一といっても過言ではないほどのお茶の大産地です。南アルプスを水源とし、美しい水である大井川から恵を受けて素晴らしいお茶ができるのです」と話すのはカネス製茶の小松幸哉社長。国内に数十人しかいないという日本茶鑑定士の一人で、技だけでなくお茶への思いも人一倍強くもっています。
「お茶メーカーとしては毎日お茶を飲んでほしいですが、それだけではなく『ハレの日』のときに飲めるお茶、大切な人への贈答用にふさわしいお茶など、これまで以上に活躍の場が増えるお茶を開発したいと、ずっと考えていました」(小松社長)。
美味しさを追求したボトリングティー
小松社長は20年以上の歳月をかけて旨みや甘味が強く香りが高い『金谷いぶき』という希少な品種を開発。このお茶をワインボトルに詰めたボトリングティー『息吹』を完成させました。さらに受注生産の証・シリアルナンバーを付与。収穫できる茶葉の量が少ないため、『息吹』は一日に数本程度しか作ることができません。
実は、今回の旅の目的地に島田市を選んだのは、750mlでおよそ20,000円もするとびきり高級なお茶『息吹』を体験したいと考えたからでした。最近は高級茶ブームでもありますが、なかなかこの値段のお茶と出会うことはありません。口にしてみると、お茶の概念をはるかに超えた、旨みと甘味が広がり、まさに衝撃、という味でした。
超高級茶『息吹』は、株式会社静環検査センターの分析によると、リラックス効果、睡眠の質の向上が期待できる成分・テアニンがとても多く含まれていて、ペットボトルのお茶と比べると約59倍、緑茶の最上級とされる玉露と比較しても3.7倍多く含まれているそうです。
社長のメッセージ
「今や日本国内のみならず、海外でもお茶は注目を浴びています。それは美味しいだけでなくオーガニックで健康にもいいからだと思っています。日本はもちろん、世界をお茶で元気にしたいですね」(小松社長)。
あとがき
さまざまな病気が出現するなど、世界中で不安が蔓延する中、『息吹』、そして島田市のお茶が世界でますます高く評価されることに強い期待がもてる旅となりました。