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小学校でJIDL初の出張授業

「食べるもの・薬になるものの源は同じ」

横浜市立師岡小学校から「”医食同源”をテーマに授業をしてほしい」という依頼があり、JIDL初の出張授業を行いました。医食同源とは「食べるもの・薬になるものの源は同じ」ということ。詰め込むのではなく、自ら考え、そして楽しくできるように努めました。
今回行ったのは小学5年生の子どもたち。総合授業(※)の中で計2回の授業です。
※総合授業:総合的な学習(探究)の時間は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしていることから、これからの時代においてますます重要な役割を果たすもの(文部科学省HPから抜粋)

●第1回 6月30日(日)

「沖縄(琉球)料理」から医食同源を学ぶ
沖縄県は昭和60年から平成7年くらいまで平均寿命は男女とも1位もしくは常に上位でした。その訳をみんなで考えました。
☆クラスにみんなが事前学習で沖縄県の食について考えてきていて、中には難しい事柄もあり、子どもたちの探求心を感じ、嬉しい気持ちになりました。

<子どもたちが提示してくれた沖縄(琉球)料理と感想>
 ・沖縄そば ・琉球菓子 ・琉球料理 ・郷土料理 
 ・食肉禁忌 ・重箱料理 ・水前寺菜 ・医食同源
『豚の耳まで食べちゃうの』『人参シリシリって沖縄生まれ』
『コロナの時の黙食より、今の方が給食楽しいし、美味しい訳がわかった』
『運動も大事なんだとわかり、長い休み時間は外へ出ようと思った』
『アブラ大好きだけど、気にしてみよう、そして、野菜も大事、しっかり食べようと思った』

●第2回 7月12日(金)

「出汁」から医食同源を学ぶ
「出汁」とは、食材の旨みを引き出すもの。昆布、かつおぶしの出汁、そしてペプチドだしの3つの味比べし、それぞれのうま味や香り、そして違いを比べることを行いました。実習しながらでしたので、時間が十分ではなかったですが、実際に出汁をひくことが
でき、経験値が高まり、今後の自分や家族の食を考える良いきっかけになったと思います。

<水から昆布を入れ、煮立つ直前に昆布を取り出す>

<出汁をひいて、飲んだ感想>

●昆布だし 
・香りが凄い。
・味はほんのりうま味を感じる
・香りで飲んでいる感じ
・お腹がすいてきた!

●かつおぶしだし 
・昆布よりもっと香りがする。昆布とは違う香り
・味はほどんど無い感じで、これも香りで飲む感じ

●ペプチドだし(溶かしたものを提供)
・うま味成分が5種類組み合わせているので旨みが濃い
・もっと飲みたい!

医食同源の理解促進につながるだけでなく
共に学びが得られる出張授業

夏休み明けには、この授業で学んだことを活かし、みそ汁で全校の献立提案をするそうです。その際のアドバイスも依頼されました。

このような出張授業の実施は、医食同源の理解促進につながるとともに、私たちJIDLの考えも伝えられる貴重な機会でした。また、教えるのではなく、共に得るものが大きいと実感しました。

今回に限らず、さまざまな出張授業をバックアップしていらっしゃる校長先生、担任の先生、給食の管理栄養士の先生の姿勢と行動にも敬服しました。
出会った、素直で、元気で、そして自分の意見を言える児童の皆さんにこれからの未来をたくましく、楽しく生きていって欲しいと心から願うものでした。